ROG Ally を購入しました
- 2023.11.24 作成
- gadgets
前口上
リモートワークメインにしてから機会は激減してしまいましたが、日常の通勤ではラップトップなど 3 kg 程度あっても持ち歩いていました。
一方で国外への移動では、重量制限の厳しい飛行機での移動があったりするので、外出にあたり持ち物の重量が減るに越したことはありません。
という訳で、かねてからいわゆる UMPC (ultra mobile PC) には注目していていました。
ただ、UMPC と呼べるマシンは、携帯性に重点が置かれているため、性能が犠牲になりがちです。時折存在した高性能なモデルだと値段が高くなってしまい、同じ性能なら普通のラップトップ PC の方が安いことが多いという印象がありました。
ところが、近年「ゲーミング」用と謳った UMPC 端末が出てくると、ゲーム用に割り切った分、軽量ながらもパフォーマンスに優れた端末が出てくるようになってきた印象を持っていました。
特に ASUS がリリースした ROG Ally は、その性能に対して 10 万円程度の価格というのもあって、気になっていましたが、ブラックフライデーセールで 10 万円を切る価格になっていて、購入に至りました。
ROG Ally のレビューは沢山挙がっていると思いますが、携帯性に優れた PC という観点でのレポートになります。
携帯性(サイズ感・重量感)
私自身は自他共に認めるゲーム好きな人間ではありますが、PC ゲームをやりこむことはあまりなかったりします(やりたい気持ちはあるのですが、なかなか時間が取れず……)。今回の購入もゲームをプレイするためというより、出先での通常作業のためです。
そのため私自身は ROG Ally に対して、「携帯性に優れた Windows 端末」という認識が強いのですが、ぱっと見はゲーム機に見えるのが大きな特徴です。
据置型にも携帯型にもなるという触れ込みのゲーム機 Nintendo Switch よりも一回り大きく、携帯ゲーム機として見たときに、それなりに重量感のある大きさになっています。
実際 Switch よりも厚く重い端末になっていて、長時間支えなしにホールドするのはちょっと辛いかもしれないです。一方で PC としては 700g を切り、MacBook Air M2 の半分以下の重さになっていて、軽量だと思います。
ゲームコントローラとしてのホールド感を優先したデザインになっていて、両手で持つときにはしっかりホールドできます。
ただし、一般的なラップトップ PC と比べると、ジョイスティック部分も含め、凸凹した形状になっていて、厚みも相応にあります。そのため、持ち運ぶ際の収納を考えたとき、場合によって収まりが悪くなる可能性があります。
それを解消するために純正のトラベルケースを使ったりすることも考えましたが、たまたま手元にあったユニクロのラウンドミニショルダーバッグに ROG Ally がぴったり収まることが分かりました。
ラウンドミニショルダーバッグには少しクッション的な厚みもあったりしますが、若干心許ないので、ショッピングバックなどクッションになるようなものでディスプレイを保護する形で入れておくようにしました。
パフォーマンス
メモリは 16GB ありますが、オンボード直付けで増設などのカスタマイズはできません。また、GPU との共有で利用されるので CPU 側に割り振られるメモリは 16GB より少なくなります(標準では GPU 側に 4GB 割り当てられていて、残った 12GB が CPU で利用できる設定になっていますが、いつでも変更できます)。
小さな筐体ですが、AMD Ryzen Z1 Extreme のパフォーマンスは噂通りで、UMPC とは思えないほどキビキビと動作します。
私が現在手元に所有しているマシンの環境は
- Apple M1 / 16GB / macOS (MacBook Pro 2020 and Mac mini) : Mac mini は 8GB
- Apple M2 / 24GB / macOS (MacBook Air 2022)
- AMD Ryzen 5 5600G / 16GB / Windows 11 23H2 (pre-built PC 2021)
- AMD Ryzen 9 5980HS / 16GB / Windows 11 23H2 (ROG Flow X13 2021)
- AMD Ryzen Z1 Extreme / 16GB / Windows 11 23H2 (ROG Ally 2023)
という構成です。
この中で ROG Ally は圧倒的に小さいマシンになりますが、Cinebench R23 を使った CPU ベンチマークでは、遜色ないパフォーマンスを発揮していることが分かります(手持ちの中では、数値そのものは一番良い結果でした)。
CPU (Single) | CPU (Multi) | |
---|---|---|
Apple M1 | 1511 | 7765 |
Apple M2 | 1590 | 8399 |
AMD Ryzen 5 5600G | 1368 | 9786 |
AMD Ryzen 9 5980HS | 1339 | 10015 |
AMD Ryzen Z1 Extreme | 1632 | 13148 |
操作性
ディスプレイは 7 インチながら 1980 x 1080 というフル HD の解像度があります。その機体の特性上、ラップトップ PC よりも近い距離で見ること多いので、小さいながらも作業は可能です(本格的な作業したい場合はやはり外付けモニタがあった方がよいとは思いますが)。
タッチパネルなので、タッチ操作にも対応していますが、なにぶん小さいモニタなので、ちょっと厳しいかもしれません。150% スケールでぎりぎり操作できる感じです。ジョイスティック・パッドは、デスクトップモードでマウス操作やショートカット操作をサポートしています。
ソフトウェアキーボードもあるので、一応基本的な操作は外付けキーボード・マウスなしでも可能です。
ただ、前掲の通り、タッチ操作は画面が小さいので厳しさはありますし、アナログジョイスティックのマウス操作もやはりマウスほど快適な操作は無理です。もう一方のジョイスティックをマウスホイール操作に割り当てれたら、もうちょっと使い勝手良くなる気がするんですが、現在もう一方のジョイスティックはキーボードカーソルキーに割り当てられています。
という訳できっちり「作業」するにはやはり外付けキーボード・マウスはあった方がよいと思います。
まとめ
ROG Ally は、機体の特性上、(少なくとも私にとって)モバイル環境でメインマシンにはなりません。しかしながら、その携帯性・パフォーマンスを考えると、サブマシンとして非常に優秀です。
常に使い勝手のよいゲームパッドを携帯しているようなものでもあるので、隙間時間にがっつりゲームも楽しめます。その大きさの割にスピーカーの性能が良いので、モバイルメディア端末としても優秀だと思います。ここしばらく 6.4 インチ画面の Google Pixel 6 をメインのメディア端末として使っていましたが、ROG Ally を利用する機会が増えました。